麺屋 開高 新さっぽろ店〈札幌市厚別区〉

Let’s Eat 北海道ポーク!
<オススメの一品>「十勝ホエー豚丼」1,000円(税込) ※豚丼は、新千歳空港と札幌市内の2店でのみ提供

新千歳空港の出店を機に生まれたのが、新メニューの豚丼

「麺屋 開高(かいこう)」は、帯広が本店のラーメン店で、札幌市内には「アークシティ デュオ1」と、さっぽろテレビ塔内に店を構えています。取材させていただいた「新さっぽろ店」は、ショッピングモールという場所柄もあり、買い物ついでにお孫さんと一緒に立ち寄る老夫婦や学校帰りの学生など、地元の人たちに親しまれています。

メニューの基本は、白味噌、赤味噌、醤油、塩の4種類ある「らー麺」。甘口の白味噌と、まろやかな赤味噌の2種類の味噌味があるのは同店のこだわりで、豚骨や鶏ガラのほか、エビやホタテなどの魚介系を合わせたスープを使っています。鶏ガラをベースにした「あっさり鶏スープらー麺」、白髪ネギがたっぷりの「ネギらー麺」、辛味の効いた赤いスープの「辛味噌らー麺」など、バリエーションも豊富です。

帯広で地元の人に愛される店としてファンを広げてきたところ、その評判を聞き、新千歳空港のレストラン街・「北海道ラーメン道場」への出店の依頼がありました。2004年の開店に合わせて作られたのが、豚丼とラーメンのセットメニュー。「帯広らしいメニューも提供して欲しいという要望に応えたメニューです。帯広と言えばやっぱり豚丼。だったら、うちならではの味を作ろうと試作を始めました」と、ゼネラルマネージャーの薄田龍二さんは話します。

主役である豚肉は、地元産のものを使いたい

「帯広の店として豚丼を作るのなら、主役である豚肉にもこだわりたいし、地元のものを使いたい。そんな思いで食材を探していたところ目に留まったのが、大樹町にある『源(げん)ファーム』。エサにホエー(乳清)を与えているので、ひと味違う美味しさだと注目され始めた頃でした。早速、取り寄せてみたら、柔らかさが違いますし、脂にうまみがある。これだ!と思い、この肉に合わせてタレを作りました」。

タレは、醤油に砂糖、みりんの基本の調味料に野菜のうま味をプラスしているそうで、肉はバラ肉と肩ロースの2種類を使っています。バラ肉は、タレの甘さとは異なる脂ならではの甘味がじんわりと広がります。肩ロースは口当たりが柔らかく、噛むほどに肉のうま味が染み出してきます。丼からはみ出しそうなくらい、たっぷりと肉が載せているので、満足感もあり。ネギと黄身を載せているのがポイントで、黄身をからめて味変させると、どんどん箸が進みます。

自慢の味噌ラーメンに、豚丼用の肉をトッピング

ラーメン店なので、この美味しさをラーメンでも表現しようと考えたのが「十勝ホエー豚麺」。チャーシューの代わりに豚丼用の豚肉をトッピングしたもので、肉を堪能できるよう、具材はモヤシとネギ、彩りに加えたチンゲン菜とシンプル。スープは白味噌か赤味噌を選べます。写真の白味噌は、すっきりとした味噌の風味の中にニンニクの香りが効いています。これに甘ダレが混ざり合うことでコクが増していきます。中細の麺はスープのからみも良く、程よい歯ごたえ。食べ進むほどに甘ダレがスープと混ざり合い、濃厚になっていきます。ラーメンでは食べたことのない味なのですが、不思議と違和感がない。ライスを合わせるのもお勧めです。

ラーメンと豚丼を食べたいという人には、「十勝ホエー豚丼セット」もあり。ハーフサイズのラーメンとハーフサイズの豚丼のセットで、ラーメンは白味噌、赤味噌、醤油、塩、あっさり鶏スープ(塩・醤油)から選べます。ここに来たからにはと注文する人が多いそうで、人気のメニューになっています。

「ラーメンの魅力は、食事としても食べられるし、小腹が空いた時にはおやつ感覚で食べられるところ。気軽な食べ物だから、面白いものがあってもいいでしょう。観光客の利用の多い、新千歳空港店やさっぽろテレビ塔店では、「カニだし味噌らー麺」なんていうのも用意しています」と、薄田さん。
味噌ラーメンと豚丼のコラボは、帯広ならではの発想。王道の味からひと工夫の味まで、気分に合わせて選べるのが楽しいです。

Pork Information

源ポーク

源(げん)ファームは、十勝の南部にある大樹町で、豚の生産から加工・販売・レストラン営業までを手掛けている農場です。飼育しているのは、ケンボローという豚で、肉質や繁殖性、強健性(丈夫さ)などを考えて交配されたハイブリッド種です。栄養豊富なホエー(チーズを作る際に出来る乳清)を有効活用しようと、十勝のチーズ農家と養豚家が一緒になって立ち上げたのが「十勝ホエー豚協会」で、「源ファーム」は発足メンバーの1人。協会では、ホエー豚として出荷するには、期間内に1頭当たり50ℓ以上のホエーを与えるとしていますが、「源ファーム」では110ℓのホエーを与えています。

「十勝ホエー豚麺」1,100円(税込)

麺屋 開高 新さっぽろ店

札幌市厚別区厚別中央2条5丁目
新さっぽろアークシティ・デュオ1 5階
TEL:011-890-2580
11:00~21:00(ラストオーダー/20:30)
無休

麺屋 開高 さっぽろテレビ塔店

札幌市中央区大通西1丁目 さっぽろテレビ塔 地下2階
TEL:011-221-3335
11:00~20:30(ラストオーダー)
無休

麺屋 開高 新千歳空港店

千歳市美々 新千歳空港ターミナルビル3階
TEL:023-45-8787
9:00~21:00(ラストオーダー/20:30)
無休

※帯広本店は、コロナウィルスの感染拡大により休業中

※コロナウィルスの感染状況により、営業時間や定休日が変更になる場合がありますので、あらかじめご確認をお願いいたします。

※この記事は2022年3月現在のものです。